本日の稽古について報告します。
- 場所:荒川区の施設
- 参加数:支部長と会員1名の計2名
- 稽古内容:調息法、抜打ちの復習を中心に
本日の稽古では、当初前八(第一段階目)を復習し、第二段階目に進む予定でした。しかし、会員から「鞘離れの感覚が分からない」という指摘があったため、抜打ち時の鞘離れの感覚を覚えて貰うために、丁寧な抜打ちの稽古を繰り返し行いました。
抜打ち時の鞘離れの感覚は、腕の力ではなく、鞘引きと刀の反りを活かして、切っ先が自ら相手に向かって飛んでいくかのような抜刀を行う上でとても大事なものです。
そのため、抜刀術に入る前に、まずは前八の段階で感覚を覚えて貰おうと考えて、今回の稽古でも縦抜き打ち、横抜き打ち、下抜き打ちを繰り返し行いました。
会員の問題点としては、
- 右腕の力を使って抜刀している
- 左手での鞘引きが弱い
- 半身が不十分
などがありました。そのため、
- 縦抜き打ちでは、右腕の力ではなく左手での鞘引きで抜刀すること、抜刀と同時に半身から真半身へ、体を開くようにして抜刀すること、切っ先が真上に「つるっと」ハネ上がる感覚を味わうこと。
- 横抜き打ちでは、右手はまっすぐ前に抜刀するだけ、左手は鞘を寝かせながらまっすぐ後ろに引くだけで、横に抜こうとしないこと、左手を十分に鞘引きすること、切っ先が真横に「つるっと」抜けていく感覚を味わうこと。
- 下抜き打ちでは、まずはゆっくり丁寧に抜刀していき、刀の長さを体で覚えること、抜ききるギリギリの所で止めて真半身になる→鞘離れするという感覚を覚えること。
などを何度も指導しました。
ただし、鞘離れの感覚は大事ですが、そこだけに集中すると他の部分の体の使い方が不十分になります。
そのため、まずは正しく体を使うことが大事であり、その結果として正しい鞘離れが味わえるようになるのが大事である、ということもお伝えしました。
現状では、会員の抜刀は、10回中「8回失敗、2回成功」くらいの割合のようでしたが、これが徐々に五分五分になり、10回中10回成功するようになっていきます。
次回の稽古では、今回の復習を行った上で、前八・基本練技の第二段階目に移りたいです。
次回の稽古は、
- 日程:5月15日(火)18:45〜21:45
- 場所:荒川区の施設
です。